運動器疾患

股関節の痛みの原因と自宅でできるリハビリ

オガワ
オガワ
今回は股関節や鼠径部の痛みの原因と痛みを緩和するためのリハビリについてお伝えいたします。

股関節の痛みの原因

変形性股関節症

①特性

股関節の痛み大半は変形性股関節症と考えられており、30~60歳代の女性に多いと言われています。

股関節は大腿骨と骨盤の臼蓋で構成されていますが、この部分の軟骨がすり減って変形や炎症が起こることで痛みが出現します。

変形の原因の多くは先天性の股関節脱臼や臼蓋形成不全(大腿骨頭を覆う臼蓋のかぶりが少ない)と言われており、加齢により軟骨が摩耗する前に予防することが重要になります。

軟骨は一旦すり減ってしまうと元に戻らないので早期に発見し、適切にケアすることが必要です。

②症状

変形性股関節症はレントゲン上の変形の程度によって4つの段階に分けられます。

  1. 前期:わずかな変形があるが軟骨の減りや痛みはない
  2. 初期:軟骨の減りが少しあるが痛みは少ない
  3. 進行期:軟骨の減りが著明になり痛みが出る
  4. 末期:軟骨がほとんどなく強い痛みにより生活に支障が出る

初期までの段階

  • 股関節が外れる感じがまれにある
  • 長時間の歩行、立位の後に違和感がある
  • 動きはじめに関節が鳴る

進行期以降の段階

  • 脚の長さに左右差がある
  • 股関節の動く範囲が狭い
  • 立ち上がりや歩き始めの鼠径部の痛み
  • 足の爪切りや靴下を履く動作が難しい
  • しゃがんだり正座することが難しい
  • 末期では持続痛や夜間痛がある

③治療

初期から進行期までが保存療法、進行期から末期にかけてが手術を検討する目安とされています。

保存療法

  • 筋トレやストレッチ
  • 体重コントロール
  • 杖による負担軽減
  • 消炎鎮痛薬

手術療法

  • 関節鏡手術
  • 骨切り術
  • 人工股関節全置換術

グロインペイン症候群

①特性

10~30歳代のサッカーや陸上などの走るスポーツをする方に多く見られ、一度発症すると治りにくいと言われています。

原因は股関節の筋肉の柔軟性低下や筋力低下、体幹と股関節の協調性低下による恥骨への過剰な負荷内転筋腱の損傷などが挙げられます。

②症状

主に鼠径部、下腹部、坐骨部、睾丸部に痛みが出現します。

  • 押すと痛い
  • ボールを蹴る時に痛い
  • 走る時に痛い
  • 悪化すると歩行でも痛い

③治療

体幹や股関節周辺のストレッチや筋トレが有効です。



自宅でできるトレーニング

痛みを緩和するストレッチ

腰や股関節周囲をストレッチすることで痛みを緩和します。

①膝・股関節のストレッチ

  1. 仰向けに寝て片方の膝を抱える
  2. 股関節と膝をできるだけ曲げて10秒キープ

②腸脛靭帯のストレッチ

  1. 仰向けで足腰を反対に捻る
  2. 捻った方の足を膝の上から押さえて10秒キープ

③殿筋群・内転筋群のストレッチ

  1. あぐらを組むように片方の足のみを上げる
  2. 骨盤をしっかり起こしたまま体を前に倒し10秒キープ

痛みを緩和する筋トレ

体幹や股関節周囲の筋肉を鍛えることで股関節への負担を減らします。

①プランク

うつ伏せで両方の前腕とつま先で体幹を持ち上げて支えます。

目標は30秒キープです。

腰が落ちたり挙がり過ぎたりしないように体を真っ直ぐに保ってください。

②バックブリッジ(お尻上げ)

  1. 仰向けでお尻⇒腰⇒背中の順でゆっくり体を持ち上げます。
  2. 背中⇒腰⇒お尻の順でゆっくり降ろします。

腰が落ちたり挙がり過ぎたりしないように体を真っ直ぐに保ってください。

両足で挙げることが簡単にできたら、片足を伸ばした状態で片足のみで体を持ち上げてみてください。

③中殿筋の筋トレ

  1. 横向きで寝た状態で股関節を真上にゆっくり開く
  2. 股関節を開いた状態で10秒キープ
  3. 足をゆっくり降ろして股関節を閉じる